「マーケティングオートメーションでおもてなし」を読んで
マーケティングオートメーションでおもてなし~ITがマーケティングにしてくれること
- 作者:小川 共和
- 発売日: 2015/01/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
本を手にとった理由
自分はマーケティングテックの中でもMAとメール配信にテック側の人間として深く関わっているのでマーケティングオートメーションをマーケターの視点から解説した本を読んでドメインの理解を深めたいと思った。言うまでもなく何のためのソリューションを作っているのか理解することは非常に大切で現場のマーケターもマーケティングオートメーションの本質を分かっていない場合があるからだ。
まとめ
- マーケティングオートメーションに関する語彙について体系的に背景や目的を理解できた。それぞれの関連性や類似性にも触れることができて今後仕事で自信を持って言葉を選ぶことができるようになったと思う。
- 打ちてを考える・実装するときに背景にある目的をマーケティングオートメーションの特定領域にマップできると考えを整理しやすいしブレにくい。CRMの9象限を意識して考える。
- マーケターがどれだけプランニングに時間を使えているかがシステム側の成功の物差し
ポイント
めざすべき姿
自社のマーケティングを「昔なじみの御用聞きにする」
- 買ったもの、興味のあるものを覚えていてくれる
- 近江商人の三方良しの精神:お客様が心底満足して取引先、地域社会ひいては一般社会の役に立つ
ダイレクトマーケティング
- ダイレクトマーケティングの第一声、メールの場合Subjectは「自分ごと化」スイッチオンに集中
- ブランディング広告とは根本的に異なる
- ダイレクトマーケティングの成果は商品、取引条件、ロジ、コミュニケーションだが、マーケターが影響力を発揮できるのはコミュニケーションのみなのでコミュニケーションで成果が決まる。 コピーライティングを工夫すると成果を大きく伸ばせるかも=表現力 メディアの特性を理解して使い分け連携させる=メディアプラン
レコメンデーション
ラダリングによる価値観の発見はJob理論に通じつ考え方だと思った。 同じ商品でも異なる価値観(Job)による動機で購入されることがあるだろう。つまり価値観やコンテキストに沿ったコミュニケーションが「自分ごと化」へ近づく道だ。
難しさ:ダイレクトマーケティングの落とし穴
過度な「売らんかな姿勢」は危険 ハイブランドのコミュニケーションはブラインドイメージの維持のために安っぽいキャンペーン「今だけとかおまけとか」をやらない。 ハイブランドのコミュニケーションは「洗練されたエンターテイメント」→所有の喜び満足感に繋がる 数字(KPI)にコミットするダイレクトマーケティングはブランドイメージの毀損を招きやすい ブランドイメージの既存は購入時の安心感・満足感を低下させる 負の影響から目を背ける姿勢は中長期的な顧客離反や顧客獲得コストLTVの減少という形で現れる
メール
- メールはバックエンドメディアでありマスのコミュニケーション用途ではない
- メールを送信するときはお客様の個人情報を獲得してある程度趣向を理解していることが前提
- メールに対する反応の反応をシナリオとして設計してしてないのはコミュニケーションの責任放棄
CRM
- 上顧客が何故上顧客なのか本質的な答えが必要。デモグラフィックデータの共通点などではなくラダリングの一番上、あるいは「雇用する理由」を知りたい
- 時間軸は良い着眼点だが根本的な価値観への理解が時間軸と噛み合うと非常に協力に作用すると思う。
- すペンディングとロイヤリティの2軸を使って9象限で分けたマップと顧客数のプロット、象限間移動の量と理由の分析が大事
リードジェネレーション・リードナーチャリング
- リードジェネレーションは潜在顧客を顧客に育成するだけではなくまだニーズが顕在化していない層に対してニーズに気づいてもらい、見込み顧客化するとろまでを含む
- マスメディアに比肩する武器はソーシャルメディア